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年金ついに新興国へ投資

 先日、日本の公的年金が新興国の株式に投資することになった、との報道を目にし、いよいよ新時代に突入した感を覚えました。

 公的年金は我々からの預かり資金117兆円を運用しています。安全運用を一番とする資金だけに、これまではリスキーと考えられていた新興国の株式は運用対象としていなかったようです。

 しかし、日本を筆頭に先進国の株式が低迷しているところへもってきて、7月12日付けのこのブログで紹介しましたが、現年金制度は資金運用年4%が前提になっています。
 運用に切羽詰って、いよいよ新興国の株式にお金を回すことになります。
 確かに多くの評論家などが言うようにこれから世界の株式市場は新興国のシェアが急激に上昇していきそうです。2020年には中国の株式市場の時価総額がアメリカのそれを追い越すと予想もあり、こんな状況では新興国の株式を運用対象から外すことはできないのも当然でしょう。

 しかし、私はどうも一辺倒な新興国成長予測に懐疑的な思いがあります。それはやはり、新興国の社会体制が先進国と異なっていることと、多くの新興国において貧富の格差が激しくなっていることです。
 はっきりとは分かりませんが漠然とした不安感を覚えるのです。

 先週末に2年くらい前に発刊された本ですが、「ヴェトナム新時代~豊さへの模索~」(坪井善明著、岩波新書)を読みました。ヴェトナムは市場経済への転換であるドイモイ政策導入後、著しく発展し、外国からの投資が急増してこれから大いなる繁栄が見込まれています。
 確かに本を読んでいて、そうなるだろうと思う部分もありましたが、しかし、改めて感じさせられたのが、ヴェトナムはあくまで共産国家であること、かつてのヴェトナム戦争の傷跡が十分に残っていること、国内の所得格差が拡大していること、汚職なんか当たり前にあることなどなど...
ちょっと簡単には事が運びそうにないような気もしました。

 新興国投資はあんまり調子づいて、大やけどを負わないように、様子を見ながらの方が無難ではないか。そんなことも感じた次第です。


実効支配

 今話題の尖閣諸島問題は日本人に領土についての関心を大いに覚醒させています。自分の土地に他人が入り込むと、人は怒り露にします。領土についての紛争は最も分かりやすい外交問題と言えるでしょう。

 「軒先3寸血の雨が降る」というぐらい、個人の問題としても土地の境界紛争は激しく争われ、裁判になることも少なくありません。これが国同士となれば、とてつもない大事でしょう。

 さて、尖閣諸島について、日本が固有の領土であると主張するのは至極当然ことであるとは思われます。しかし他国につけ入る隙を見せる、そんな落ち度が日本に無かったかというと、ちょっと微妙に思えます。
 つまり、尖閣諸島を日本としてしっかり占有していたかどうか、そこがどうも怪しいと思うのです。随分昔に鰹節工場として200人もの日本人が住んでいたことはあったようですが、ここしばらくは無人島で、船着場もなく、日本人が占有しているという状況は無かったようです。
 特に海洋国家である日本は、領土・領海を守るには戦略的に他国と接する要所、要所の島々に、占有、つまり最近よく耳にする「実効支配」を客観的に明らかにする事実をしっかり作っていかなければいけないように思います。

 さて、「実効支配」というと、競売物件の占有問題を想起します。空室物件で、「空室のまま所有者が占有」という表現の場合や、単に「空室同然」とか「空室状態」という記述の場合があります。
 普段、会員の方などからも空室物件の扱いについて結構あります。判断の分かれ目は占有が放棄されているか、占有継続状態なのかです。水道や電気、ガスというインフラがどうなっているかということなどから判断をするようにしていますが、微妙なケースも多々あります。

 実効支配、競売物件にも通ずる言葉であります。


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