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日本にとって台湾、香港の存在感が増す!

 7月20日の日本経済新聞にオリックス・大京が台湾の大手不動産会社と提携し、日本国内で開発したマンションなどを台湾や中国の投資家に紹介することを行う、という記事が掲載されました。

 中古のマンションも大京の子会社が物件を紹介するとのことです。

 中国のGDPはいよいよ今年日本を追い抜くことになりそうです。ほんの5年前には日本のGDPの半分にも満たない状況でしたので、その成長スピードには驚きです。
 成長する中国に富裕層が出来上がり、彼らが日本の不動産を購入し始めていることは多く報道されております。今回のオリックス・大京の動きもこういった風潮を捉えてのものでありましょう。

 そんな中、「インバウンド」という、中国や東南アジアの観光客のお世話をする会社の社長さんが弊社を訪問されました。このところ業績が急激に向上しているようで、不景気な日本にあってお仕事のお話はちょっと別世界的な感じでありました。
 弊社ご訪問の目的は、競売物件などで、中国、香港などの投資家に紹介するリゾートホテルや旅館がないか、というご要請です。中国の投資家の方々はどうも富士山あたりがお好みのようで、富士五湖近辺の物件が良いようです。

 さて、この社長さんの会社さんの本社は香港にあります。顧客としての存在感を大いに高めていくのは間違いなく中国本土の富裕層、中間層ですから、上海なんかにあっても良さそうなものです。
 しかし、その社長さんがおっしゃっるには、直接中国本土の方々とはとても直接渡り合えないのだそうです。(確かにタフネゴそうだし、契約破られそうだし...)
 そこで、香港を拠点にして香港人を媒介にして中国の顧客の取り込みを図っているのだそうです。

 先のオリックス・大京も台湾という媒介を利用して中国マネーを引き寄せようとしているのでしょう。
確かに中国本土は詰まるところ共産国家ですから、日本と国家制度が近いところを足がかりにするのが安全でしょう。中国本土の経済力台頭で、日本にとって台湾、香港の存在感が大きくなっていくようです。

 


年金破綻の可能性

 文芸春秋8月号に野口悠紀雄教授の記事「2033年年金破綻に備える「超」生活自衛法」はインパクトがあります。

 政府が行っている現在年金の年金制度の財政検証がいかに楽観的過ぎるかを、正に「検証」しています。確かに政府の検証では、賃金が毎年2.5%上昇し、積立金の運用利回りが4%強であることがその前提になっているとのこと。
 
 もし、賃金上昇率が毎年0%で(物価上昇率も0%)で、且つ積立金の運用利回りが現在の国債利回りの1.4%であるならば、何と年金の積立金残高は2033年ゼロとなり、ここで厚生年金は破綻することになると、シミュレーションしています。残念なことにこちらの検証の方がどう考えても現実的です。
 こうなると、入ってくる保険料だけで、年金を賄うので、年金受給者の年金額は大幅に減額されることになります。
 というかそうなれば、払う方の立場の若い人たちが、明らかに将来の受け取る額より、支払いが増えることが明白になるので、保険料の支払いを拒絶することにもなりそうです。
(高齢化によりその頃になれば、保険料を支払う人に比べ、年金をもらう人の方がぐんと多くなるわけですから当然でしょう。)

 そうならないためには、強い政治のリーダーシップで保険料率を早く20%程度まで引き上げ、それとともに年金額も経済スライドで低く抑えねばならないようです。
 しかし、既得権益をお持ちの方々は大反対するでしょうから、現行の選挙制度では、そんな政治のリーダーシップは到底期待できません。(今般の参院選ねじれ国会が再び起こり、不安定な政治状況になっていく現状はこれを確信させてしまいます。)

 となれば、野口教授がおっしゃるように個人の生活防衛手段としては、「年金脱退」と「自己運用」しかないかもしれません。

 不動産投資の役割が重要になりそうです。特にサラリーマンが手を出しやすいワンルームマンション(特に値ごろ感のある中古物件)の注目度が上がりそうです。

 


日本辺境論

 「日本辺境論」(内田樹著 新潮新書刊)を読みました。やや難しいところはあるものの、それこそ一気に読み通してしまいました。

 近時、日本はいろいろな意味で特異性を発揮しているように思えます。世界の他国との違いが目立つのです。経済で言えば例えば金利水準です。かつて低金利であったことで有名なのが17世紀のイタリア・ジェノバです。およそ20年間、国債の金利が2.0%以下であったとのことです。今の日本は2%よりかなり低い長期金利です。そしてこの低金利状態がもう既に10年以上続いています。ひょっとするとイタリア・ジェノバを凌ぐ記録的低金利として歴史に刻まれるかもしれません。
 また先ごろのG20では各国の財政再建の方針に日本だけが例外として扱われました。驚異の財政赤字国です。それなのに通貨高且つ低金利であります。
 これについては自国内で国債を消化していることや、他国への債権が巨大であることなど、説明が施されてはおります。しかし、やっぱり他国と比して極めて特異な状態であります。

 また政治で言えば他の国では考えられないほど国のトップがコロコロ替わっています。たぶん他の国だったら国自体が崩壊してしまってもおかしくないところです。(何故か国民は平然と(?)暮らしています。)不思議というか、節操が無いというか、まあとにかく特異です。

 文化的にもマンガ、オタクといった奇妙なテイストが大流行です。
どうしてこうも日本は「変」なのか、何とか腑に落ちたい今日この頃でしたが、この本は私なりに、ちょっとその「解」へのヒントになったような気がしました。
(そんな中、「文明の生態史観」等で日本文化の特徴を説いた梅棹忠夫さんが亡くなりました。「日本辺境論」でも梅棹氏は大いに取り上げられていましたので、ある種の感慨を持ちました。ご冥福をお祈り申し上げます。)

 さて、日本辺境論では、日本人は、地勢的に辺境に位置していることもあって、いつも回りをきょろきょろ見渡す付和雷同型の性質を持つのが特徴である、と説かれています。また日本は他国から常に後れている感を持っているため、他国の文化をどんどん取り入れて、その上有用なものだけを取り入れて(後は捨てていく)いくことを繰り返してきたとのことです。どうもこんな民族は他にはいないようです。
 きょろきょろして、いろんなものを、ごった煮にして吸収したもんで、「変」になっちゃったようです。

 さて読後、東京は正に「ごった煮シティ」なんだ、そしてそれはそういう理由だったんだ、と妙に腑に落ちたのであります。
 でもこの「ごった煮シティ」は世界で最も珍種都市ですから、きっと魅力があるはずです。そして東京の価値も、そんなところに見い出せそうです。

 


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