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とある放送局の取材から思ったこと

 とある放送局の記者さんが訪問されました。目的はこのところ多くなっているという任意売却物件の実態についての取材です。

 任意売却物件の市場については、その市場規模などはよく分からないのが実態です。私も、実際は競売に流れてくる物件の種別や量から類推するしかありません。
 どういった銀行の担保物件が多いか、とかどういったサービサーが多く扱っているかなどは、何となく弊社に話があるものから類推することぐらいで、あくまで感覚的なお話しかできませんでした。

 銀行やサービサーにあたって、どのくらい実態が分かるのかは不明ですが、きっと全体像は掴みきれない気がします。
 そもそも、任意売却は一般的には不良化した債権の担保不動産の売却を指しますが、どの程度の不良具合で任意売却というのか線引きが難しいところでもあり、総量はいずれにしろ計り難いでしょう。

 こういったマスコミの取材はたまにありますが、いつも思うのは不動産市場はどうも実態が掴みずらいということです。不動産証券化が花開き始めたころ日本でも実取引価格の公開や各種不動産インデックスの整備などを通じて市場の透明化を図ろうという機運が高まりました。
 しかし、このところ不動産ファンドバブルの崩壊とともにその機運も衰えた感じがします。結局のところ日本の不動産市場は不透明なまま何も変わっていない感じがします。
 むしろこのところ話題の更新料問題など、日本特有のローカルルールについての紛争がおこるなど、混迷が深まっているような気さえします。
 日本の不動産はやはりサイエンスには成り得ないのでしょうか。

 


新築の価格が中古の価格と一緒??

 かつて住まいは最初にマンション、そしてゴールが庭付き一戸建てでした。当然マンションより土地付の一戸建ての方が価格が高かったのです。

 しかし、このところ新築物件に関してですが価格面でマンションの方が高く、しかも戸建との差が拡大傾向にあります。
東京において、このところの新築マンションの平均販売価格は約5000万円ですが、戸建の方は約4100万円というデータもあります。

 これはマンションでの生活がすっかり定着して、鍵1本の便利さや、部屋の暖かさなどで、お年寄りなどもマンションへに住むようになるなど、マンションが住宅の主流になったことが反映されているのでしょう。また今や都市部においては自動車離れが進み駐車場付きであることより、一般的に戸建より駅に近いマンションが好まれます。また1世帯あたりの人数が少なくなっていることや、マンションでは飼えなかったペットも飼えるようになっているマンションも多くなっているのも後押ししているでしょう。

 しかし中古市場を見てみると、新築の逆で東京では成約価格ベースでマンションが約3000万円、戸建は約4000万円くらいというのがレインズのデータから読み取れます。まあ何ということか、戸建は新築と中古の価格がほぼ一緒です!こんなことは国土法が頑張っていた特殊な一時期を除いては、無かったことであります。
 おそらくは敷地分割などで、中古の戸建より、小ぶりな新築物件が多くなったことや、パワービルダーが格安の建売を販売していることなどからだとは思いますが、ちょっと不思議な感じです。 

 


久々改訂版発刊へ

 週刊住宅新聞社から発刊している拙著「競売不動産の上手な入手法」は1996年4月に初版が発刊されてもう14年経ちました。

 2005年に第8版が発刊されてからでも、もう4年以上になります。この間に競売市場は大きな変化がありました。まずは2005年には不良債権処理が進展し、すっかり競売市場が縮小し、2006年には東京を中心としてミニバブルが発生しました。競売市場への注目度は下がっていきました。

 ところが2008年秋にリーマンショックが発生し、事態は一変、競売市場に再び物件が流れ込んできたのです。そんな事態を受けてこの本も改訂版を発刊するべく準備を開始しましたが、これまでちょっと時間が空いてしましました。というのも競売制度に大きな変革が起こることが予想されたからです。

 それは第2競売とも言われる、裁判所が関与して任意売却を促進する法制度が作られることになったことです。法案もできて、あとは国会への上程そして成立を待つ段階になっていました。
 私や出版社としてはこの法律の施行を受けて、新法対応の新刊本を発刊する目論見でした。しかし結局のところその後の政治的な混乱、そして政権交代によって、この法律の成立の見込みがなくなってしまいました。

 そうこうしている間に競売市場の注目度が上昇していき、改訂版の発刊が必要な事態になったのでした。予定では6月には発刊になりますので、どうぞまたお買い求め頂ければ幸いです。


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