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中古マンションに注目

 新築分譲マンションの供給戸数が大幅に減少しています。一方で東京は1年で7~10万人の社会増の状況で、また世帯数も単身世帯が増えていることもあり、増加中です。

 人口がピークアウトした日本ですが、東京は例外です。今後景気が後退してくると更に東京への集中が促進されると思われます。その理由は仕事を求めて、よりチャンスのある東京へ移る人が増えるということや、企業がリストラで地方支店などを縮小し、経営資源を東京に集中するようになるということにあります。

 地価や建築費の高騰で、新築マンションの価格が上昇し、販売価格に転嫁したところ消費者が付いてこれずに契約率が低迷し、販売在庫が増加したと言うわけです。しかし東京に限っては住宅需要は先の理由からも確実にあるわけで、年収の5倍程度で買える物件は売れるはずです。
 現に築浅の1次取得者向け物件は取引が活発のようで、大手不動産流通会社もこれまで不動産ファンド向けの大きな物件の仲介で大きく稼いでいましたが、そういう良い時代は去りました。取り扱い額は小さくても確実に売れるものに力を入れています。

 地価が下がっても建築費が安くならない以上新築マンションの供給は以前のようには大量にはなされないでしょう。立地の良い築浅マンションの希少性は今後も高まりそうです。
 また銀行も住宅ローンは融資しますし、政府が住宅ローン控除拡充も検討しているのも好材料です。


不動産鑑定業者の憂鬱

 先日賃貸住宅の運用に特化した独立系リートのプロスペクト・レジデンシャル投資法人に金融庁が内部管理体制不備で業務改善命令を出しました。

 この改善命令とともに三井不動産販売と三井不動産販売に所属の不動産鑑定士2名に対し、国土交通省が行政指導を出しました。
 これは投資法人の運用会社(プロスペクト・レジデンシャル・アドバイザーズ)の依頼で不動産鑑定に携わった際、評価書に判断の妥当性の根拠を記さなかったなどということからです。

 大手の不動産流通会社の鑑定セクションが処分を受けたことにびっくりでした。しかし、そもそも不動産鑑定制度自体、依頼者の費用負担にて行われることもあって、鑑定価格も依頼者の意向に沿いがちになる可能性があることは否めません。(もちろん、そうであっちゃいけないのが本筋ですが。)

 ここへきてリート価格は低迷し続けています。特に中小規模のリートは下げがきつい状況です。このままでは資金調達に支障を来たし、挙句リートそのものの身売り、そして上場廃止などへ行き着くリートが生じる可能性が考えられます。

 リートに何か起こり、投資家に被害が起こると、投資家はリートの運用会社の非を追求するかもしれません。(投資法人の執行役員を通じて間接的に行われる場合もあるでしょう。)
 そうなると、そのリートの不動産鑑定をした鑑定会社にも矛先が向くこともあるでしょう。
今回の行政処分はそんな近未来を予見させる出来事でした。不動産鑑定会社、鑑定士の中には戦々恐々の面々がおられるやも・・・・

 


デジャヴ~100億円焦げ付く

 本日、三井住友銀行が問題となっていた不動産会社への貸付金170億円のうち100億円が焦げ付くことになったとのニュースが流れました。

 この事件は今年の3月に読売新聞が既に取り上げていたものです。コシ・トラストなる恵比寿にあった不動産会社が決算書や納税証明書の偽造など詐欺的な手口で三井住友銀行や三菱UFJ銀行などから巨額の融資金を無担保などで引き出していたとのことです。
 そしてこのコシ・トラストの経営陣には反社会勢力に属する人物の名前が名を連ねていたようです。

 100億円の回収不能債権を抱えた三井住友銀行においては融資担当の行員がリベートを受け取っていたり、過剰な接待を受けていたのではないかということが取り沙汰されています。
 いずれこの問題は今後警視庁の調べなどで真実がこれから明らかになっていくでしょう。しかし私はこのニュースに触れ「デジャヴ」を感じました。

 先のバブル経済崩壊でも崩壊が明らかになるにつれ、イトマン事件などの経済犯罪が多く明るみに出ました。元特捜部検事で闇の守護神と呼ばれた弁護士の田中森一氏の著書「反転」にはその当時のバブルの闇の様子が克明に描かれています。
 今またバブルが崩壊し、あの時と同じようなことが起こっているようです。
 闇の歴史もやはり繰り返すというわけです。


相続税増税と不動産

 相続税の改正がなされそうです。メインは相続税の課税方式を遺産課税方式にするというものです。これは相続人が自分が相続した額に応じて各相続人が相続税を支払うようにするというもののです。

 現在の相続税は被相続人の遺産全体に対し、基礎控除や相続人の数に応じた控除を施し、さらに生命保険控除など各種控除を行ったところで累進税率にて税額が算出されています。そして算出された税金を通常は各相続人が相続分の割合に応じて負担しています。

 つまり現在相続税の税率は相続人の誰が多くの割合で遺産を取得しようと同じです。しかし遺産取得課税方式では各相続人が実際取得した相続財産に応じて累進税率により税を負担することになります。
 ですから長子相続などで大方一人の相続人が相続する場合は累進税率は従来より高くなりますので実質増税です。

 ちなみにこの遺産取得課税方式への転換は中小企業の事業承継のための相続税猶予制度と抱き合わせになるようです。中小企業では被相続人の財産を事業承継人である相続人が大きな割合で相続することになりますが、こういった場合について事業継続を円滑にするため、一定の要件が整えば相続税課税を猶予するという制度です。
 中小企業の事業承継を助ける代わりに遺産取得課税方式を導入するということです。この制度を導入すると、どうやら税収は増える勘定のようです。さらに政府は相続税対象者が減少してきていることから相続税基礎控除などの見直しも図ろうとしているようです。

 相続税増税が見えてくると、やはり注目されるのは不動産です。現預金や有価証券に比すれば、その課税評価は俄然低いですから、不動産取得で課税相続財産の圧縮を図ろうとする方が今以上に増えるように思います。タワーマンションなど相続税評価の圧縮効果が高い不動産により注目が集まる可能性が大でしょう。


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