不動産市況は銀行の不動産融資の状況に左右されます。1990年代のバブル経済時代、金融機関は法人の不動産投資資金を盛んに出していました。これに伴い不動産価格は上昇していきました。
昨年までの都心商業地や高級住宅地を中心とした不動産価格上昇も、不動産会社や不動産ファンドなどの法人への資金提供が強烈にそれを後押ししました。
しかし、昨年末銀行は一斉にその方針を転換したのです。つまり不動産会社や法人の不動産投資への融資をほぼ停止し始めたのです。
この動きに多くの不動産会社はついていけませんでした。在庫整理、販売価格の見切り(ロスカット)が遅れて市況悪化に対応できず、前回バブル崩壊と同様に含み損を抱えることになりました。
銀行は1990年代バブル崩壊時には不動産市況が悪化し始めても、貸し倒れを恐れ、また市況回復を期待し、不動産会社への追加貸しや、関連会社への債権飛ばしを行いました。その結果銀行の負った損害は雪だるま式に膨張していったのです。
前回の轍は踏まないということでしょう。今回、銀行は素早い融資停止&回収に入っています。たとえ貸し金にロス、つまり貸し倒れが出ようと不良債権に迅速に決着をつける姿勢です。
この銀行の機敏な対応は、確かに前回の失敗を回避するという意味で理解ができます。が、一方で不動産市況の悪化を後押ししている面も否めません。
傍から見ているとまさに「羹に懲りて膾を吹く」状態のように思うのですが・・・
いずれにしろバブルの学習効果は銀行においてはしっかりあったようです。







