(財)建設物価調査会がまとめた「第107回民間企業設備投資動向調査」では企業の土地購入費は対前年同期比70.8%の減少になったとのこと。
しかし7割減とは凄い減り方です。ほとんど企業は不動産を買わないということでしょう。このことは企業が不要と思って売却しようとする不動産も容易に売れないということも意味します。
昨年まで、不動産流通会社の法人仲介部門は営業成績好調でした。小さな個人向け実需物件の仲介なぞは大した儲けにもならないので注力したのは不動産ファンドをはじめ法人向け営業です。
しかしここへきて物件はさっぱり動かず、成績がた落ちで、営業マンのリストラが始まっている様子です。
一方で首都圏の中古マンションの取引数は東日本レインズの集計によれば対前年比ではプラスをここ数ヶ月続けています。法人需要の急激な落ち込みに比して個人マーケットは好調とまではいかなくとも堅調のようです。
また賃貸市場においても外資系法人などが借り手となるこれまで取引活発であった都心部の高級賃貸マンションが俄然不調になっていますが、一般個人の通常賃貸物件はさほど取引に変化はないようです。
また投資用不動産市場においても、銀行が不動産投資資金を融資するのは、与信のある個人に対してであることもあり、結局この市場においても主役は個人であります。
これまで細かくて面倒な個人の仕事を熱心にやらなかった不動産会社も、これから慌てて個人に顔を向けようとするのではないでしょうか。しかしBtoC(エンドユーザー向け)の仕事はいきなり成果をあげにくいものです。
不動産会社にとってBtoC部門を持ち、それをしっかり維持していくことが経営基盤を確かにすることであることを改めて感じる今日この頃です。

