石油危機は過去2回1973年第四次中東戦争に端を発した「第一次石油危機」、そして1978年イラン革命をきっかけとした「第二次石油危機」がありました。
この2回の石油危機ではいずれも原油価格が3倍を超える急激な上昇を見せました。だから「危機」なのです。ただ第二次石油危機のときは反動でその後原油価格は急激に低下しました。そのため結局世界の経済成長などへの影響はほとんどありませんでした。
1985年~1999年の原油価格は1990年の湾岸戦争で1バレル23ドルくらいに一時上昇しましたが、おおむね1バレル20ドル以下で安定していました。
この間日本はバブル経済とその崩壊を体験したのでした。
そしてようやくバブル経済崩壊から立ち直ったかに見えた3年くらい、原油価格は再び急上昇。今や1バレル120ドル近い状況です。
2000年あたりと比較すると何と4倍にも跳ね上がっています。過去の2回の石油危機と比べてもその価格上昇は格段に大きい状況です。
しかし、こんな状況なのに何故「第三次石油危機」と世間では呼ばれないのでしょうか。
過去2回の石油危機は戦争やら、革命やら、言わば特殊イベントでの価格上昇でした。しかし今回の値上がりはそういった特殊イベントが原因ではありません。
確かにマネーゲームによって必要以上に値上がりしていることもありましょうが、その根底にあるのは需給逼迫と埋蔵量の問題にあるようで、これこそが「石油危機」と言わない理由であると私は勝手ながら思います。
過去において危機と呼ばれる現象は大抵の場合いずれ回避され落ち着きを取り戻しています。「キューバ危機」なんかもそうですよね。
今回の原油価格暴騰は「危機」のレベルを超えているのだと思います。何かが解決したら落ち着くといった類のものではありません。産業の有様を根底から覆すことになりそうです。
危機なんて言っていられない危機(?)に直面しているように思います。

