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住宅賃料の見通し

 本日とある新興デベさんから自社の物件情報がいくつか郵送されてきました。その中で目を引いたのは東武伊勢崎線「西新井」駅徒歩7分の一棟マンションです。

 本年3月に竣工したてのマンションで、ワンルームタイプで総戸数が60戸くらいのものです。
ワンルームと言ってもバス、トイレ別で専有面積は平均7.5坪くらいあります。この物件の予想収益が資料に記載されていますが、それによると1戸当たり管理費込みで月額8.5万円とのことです。

 もしこの賃料で満室になれば年収は約6000万円稼げる勘定ですので、売値(11.8億円)から推して表面利回り年5%強ということになります。
 この利回りが高いか低いかは別として、問題は賃料です。
 家賃相場を見る時最近よく使わせて頂くのはHOME’Sさんのサイトですが、それで当該西新井駅の賃料相場(折れ線)グラフを見ると家賃相場はこのところ、ワンルーム&1Kが7万円台を示しています。ややこれは単身者にとっての人気エリアなのかと思うところですが、そのように即思えないところもあります。

 実はこのHOME’Sさんの家賃相場グラフはあくまで募集賃料ベースなのです。成約ベースでの賃料推移ではないので実際の相場推移とは明らかに違います。
 このグラフから実際の賃料相場を推し量るには、空室率が欲しいところです。が、そのデータはありません。

 また、同じワンルームでも築年や設備の違いは考慮されていないので何とも言えません。しかし気になるのはこの西新井の昨年までのワンルーム・1kマンションの募集賃料アベレージが昨年の今頃では5万円台です。もちろんグレード等を考慮していないので何とも言えませんが、やはりここはそもそも低額賃料物件の地域であったと思います。

 そこにワンランク上の物件を供給してテナントは付いてくるのか・・・・
 オフィス賃料は都心部において上昇傾向にあるのは知られているところです。しかし住宅賃料はどうでしょう。供給サイドの思惑に消費者が付いてきてくれて、賃料が堅調となれば住宅地の価値も当然上がっていくとは思います。

 しかし、私はどうも高級住宅地など一部を除いて、いかにグレードを上げても郊外においてはすんなり高額グロス賃料に消費者が付いてこれないように思えます。
 売り手&貸し手の思惑とおりに住宅賃料マーケットが動いていくのか・・今後注目したいきたいところです。


住宅瑕疵担保責任の履行確保法

 本日とある団体の会合で、国土交通省の偉い方が住宅瑕疵担保責任の履行確保法を今国会に提出している旨説明されました。そもそもこの法律が作られようとした発端は・・・

 例の姉歯耐震偽装問題です。耐震偽装マンションを購入した消費者が分譲者であるヒューザーに賠償を求めるも、資産が追いつかず大きな被害を被ってしまいました。
 そこで、今後そういった資力の無い(多額の保証金を詰めない)会社には分譲事業を行わせないか、もしくは分譲者が特定の保険に保険料を支払って加入しないとできないようにしようということで、立案された法律です。

 ところで、その保険ですが、それは国土交通省が指定した住宅瑕疵担保責任保険法人の保険でなければならないことになっています。
 この保険は分譲される新築住宅全てに適用されるものですから大変大きな保険になります。例えばその保険料が1件当たり10万円とすれば、年10万戸の新築分譲住宅に掛けられるとした場合、何と保険料だけで1年に100億円!にもなるのです。

 ビジネスとしてこの保険はとっても魅力的です。しかしその保険をやらせてもらうには国土交通省の指定を受けねばなりません。お役所がビジネスのキーをまたもや握ることになります。
 当該指定が明解なる基準で実施されますように思う次第です。(新たな天下り先確保なんてことにはならないように・・・)

 いずれにしても何か事件があると法律が出来て法律ができるとお役所の仕事と権限が拡張するという図式は変わらないようですね。

 


ミッドランドスクエア

 所用あって名古屋方面に参りました。その際名古屋駅近接のミッドランドスクエアに立ち寄りました。イヤーその最上階の展望ラウンジにはとってもビックリさせられました。

 ミッドランドスクエアはご存知トヨタ自動車などが建てたものです。(自分の会社も多くを使用しています。)その地上46階のタワーは未来的フォルムでした。最上階には展望ラウンジがあるのですが、ここに入るには大人700円也を支払わねばなりません。

 えーっ 「ビルに上るのにお金取るのかー」と思ったのですが、折角なので入場料を支払ってその展望ラウンジに行ってビックリ、地上46階のその場所は吹き抜けになっていて、上を見上げると空なのです。(雨が降ってくれば確実に濡れます!)
 吹き抜けの状態であると、天井がある場合よりうんと迫力があります。高所恐怖症の方はちょっと怖気づいてしまうかもしれません。

 それより高い料金払っても見学する人が続々なのには驚きました。きっと口コミなどで「吹き抜け情報」が出回っているのかもしれません。
 しかし、さすがに世界一コスト管理が優れたトヨタです。自分のオフィスで金取って稼ぐとは・・・・このぐらいの根性でなきゃGMを追い越せないのでしょう。


中身は同じ・・・

 新興不動産会社の株価が総じて弱目に推移しているようです。概ねの会社さんの業績自体は決して低落していないようですが、株価はパッとしないようです。

 近時株式公開した新興不動産会社は不良債権処理や企業のリストラにより格安な不動産を手に入れることによって急成長を遂げたケースが多いのは周知のとおりです。

 ただ会社によって利益の上げ方が少々違います。分譲マンションを作って儲ける会社や中古物件をリニューアルして売却利益を上げる会社もあります。
 分譲マンションが主力の会社は決算内容を見ると、売り上げの概ねが不動産販売売上として計上されているので分かり易いのですが、そうでない会社は投資顧問業的もしくはニュービジネスっぽい売上名称で公表されています。

 資産運用事業とか不動産流動化事業、または~投資コンサル事業などがそういった例であります。こういった表示を見ると確かに不動産のニュービジネスっぽい匂いがします。しかしよく中身を見ると利益の取り方に相違はあるものの、要は不動産転売による儲けが主体であることには違いはありません。

 まだまだ都心の土地の人気上昇中ですので、各社儲け時ではあるようには思えますが、一方で仕入れについては一山も二山も越えてしまった感があります。
 株式投資家も、当初新しい不動産ビジネスに期待を寄せてきたので、高株価でしたが、売上げの正体を考えると「?」となり、いつまでも好業績は続かないかも・・・との思いが生じてため腰が引けているのかもしれませんね。


一棟もの売却情報増加

 ここのところ一棟ものの売却物件情報が急激に増加しています。昨年後半からこうなる予兆はあったのですが、いよいよ状況が顕著になってまいりました。

 今年1月にこのブログで新BIS規制のことを取り上げさせていただきました。この新しい金融庁の基準は銀行の不動産ファンドに対する出資や融資を実施しにくくする効果が予想されました。
 更に金融庁はコンプライアンス重視の姿勢も強化することで不動産の信託受益権化を抑制してきています。

 そんなことが影響してか不動産ファンドの不動産購入力は低下してきています。(物件価格が高くなりすぎているということも一方ではあるのでしょうが・・)
 地価上昇の牽引車であった不動産ファンドも資金パイプが細れば成長できません。
不動産ファンドに売却しようと仕入れをしてきた不動産会社も当てが外れてしまっているケースが出てきているようです。ファンドが買わないのなら個人などの投資家に買ってもらおうということになれば、物件情報は出回ることになります。

 また不動産ファンドはREITを除いては有期限であります。あるときはファンドが大いなる不動産の買い手でありますが、のちにそれは大いなる不動産の売り手にもなる運命です。
 ファンド物件の買い手は新たなるファンドという図式がこれまで続いていましたが、これが崩れ始めると、不動産価格の下落に繋がるでしょう。

 いずれにしろ収益不動産は相場の潮目に差し掛かってきているように思います。


悪貨は良貨を駆逐する

 不動産オークションがどうも思ったより浸透しません。マザーズオークションさんもテレビCMの効果があったのか加盟店や、会員数はかなり増加しています。しかしよくみると肝心のオークションによる落札件数は決して増えていません。

 不動産オークションはとかく不透明になってしまう不動産価格を透明にして、投資家が不動産投資市場に参加し易くなる理想の形態であると思います。是非発達してくれればと願っているのですが、現実には進展が見られません。

 理想的形態であるはずなのに何故うまくいっていないのか・・・・確かに「加盟店が介在して仲介手数料を取られるのであれば、普通に購入するのと変わらないから敢えてオークションで買うお得感がない」
という購入側の理屈があるのは確かです。が、しかしそれより大きな原因は入札対象物件に魅力的なものがないことでしょう。

 では何故良い物件がオークションに掛けられないのでしょうか。たぶんそれは今の不動産市況も関係しているのではないかと思います。不良債権山積みのころは「売らなきゃならない」不動産が都心でも溢れていました。競売物件もワンサカあり、買い手を見つけるのがひと苦労の有様でした。
 しかし今は魅力的不動産は全く売り手市場であります。別にオークションで情報をさらさずとも良い値段でうれます。というか、良い立地の物件は敢えてこの時期には特別な事情がなければ売りたくありません。結果オークションへの出展物件が少ないというわけです。

 結局そんな市況なのでオークションに出展されるのは、所有者があまり魅力を感じないもので、うまく売れれば儲けものといった物件が出てきがちです。また好立地の物件などがたまにあっても価格を高めにして、これで売れれば儲けもの的感覚で出展されるものが多いというわけです。

 不動産には同じものは2つとありません。お宝不動産はまず手元にキープ。ちょっと難有りと思うものやお高い物件を世にさらして応札を待つというのが当世の出展者心境かと・・・
 こんな状況をみて、私はかつて教わったグレシャムの法則 「悪貨は良貨を駆逐する」を思い浮かべたのでありました。

 良貨(良い物件)も市場に出さざるを得ない経済状況になればきっとオークションは本領発揮と相成るかもしれません。


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