プロフィール

1980年
 ・ 慶応義塾大学経済学部卒業
1980年
 ・ 三井不動産販売株式会社勤務 
1985年
 ・ 株式会社リクルートコスモス勤務

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競売不動産の上手な入手法
改訂第9版


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 違法建築の価値って

 先日とある銀行さんから2億円くらいの収益ビル(平成2年築)の売り物件情報をもらいました。山手線内で駅からまずまず近くの店舗兼事務所ビルであります。昨今利回り10%なんて夢のまた夢であるところ本件は満室想定で表面利回り約10%超、ローンは紹介銀行が付けてくれるとのこと・・・

 これは良いお話、2割ほどの自己資金投下は必要なれど頑張り甲斐ありそうと思い内容を突っ込んで聞きました。
 するとこの物件検査済証を取得していません。しかも1階はそもそも駐車場として建築確認を取っているところ現状は飲食店になっているのです。つまり既存不適格の建築基準法違反状態なわけです。

 さらに昨年施行の改正消防法で飲食店(防火対象物であり「特定用途」という。)を10%以上含んだ事務所ビルで且つ延床面積300㎡以上などの条件にはまることから、自動火災報知機の設置が必要なんですが、どうやらそれも無いみたいであります。

 こんな違法状態ですが、その銀行さんはローンを出すそうなので感心していたら、どうもこの物件はその銀行さんの不良債権担保物件だったのでした。(なーるほど)

 このところ金融機関は対象不動産の遵法性を融資するにあたって厳格に見るようになってきてます。この物件も実は自らの不良債権だからこれを処理するにあたってはローンを出すのでしょうが、もしそうでもなければ融資しないようなかんじです。
 もし今回ローン付で買えても、将来売却したくなったとき、買手がローンが使える物件でない可能性が高いわけです。こういった物件は違法なままではやはり長期保有でインカムによる投資資金回収しかないでしょう。(もしくは買った後ローンが付くように飲食店を退去させるなど是正を図るという作戦もあります。)

 かつて銀行は融資にあたって土地至上主義で建物は添え物くらいなかんじでした。だから建物の遵法性はあんまり気にしなかったのですが、時代は変わりました。違法建物にファイナンスの途は狭いので思いっきり価値が減価してしまう可能性があるわけです。

 本件も将来の転売価値をにらんで値交渉頑張ろうかな、なんて考えてます。

 




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