プロフィール

和合実(ペンネーム)1959年大阪生まれ。神戸大学大学院法学研究科修了。
8年ほど国税調査官等として所得税・法人税の調査に従事後、建設会社へ転職し土地活用の提案型営業を行う。
2004年からは、関西で不動産勉強会「トレジャー(宝物)発見勉強会」を立ち上げ、講師を務める。2006年3月に「収益不動産所有の極意」(清文社)を出版。収益不動産のアドバイザーとして活躍中。


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 入居者さんへの感謝の気持ち

以前私が賃貸していたマンションの入居者の方のお話です。

賃借人は女性の方で、非常によく仕事の出来る方らしく、大阪の企業に乞われて、山陰地方から引っ越してこられました。お子さんは独立し、ご主人とは仕事の関係で別居することになったのです。

その折に

私のマンションに入居していただくことになりました。珍しいことにそこには姑さんと同居するということでした。この姑さんは息子と暮らすよりお嫁さんと暮らすほうがいいらしいのです。仲のいい嫁と姑というのは見ていて気持ちのいいものです。この姑さんのお歳は70代後半でした。

気品のある方で、お手紙を何度か頂きましたが、いつも毛筆で書かれていました。
一度お食事に招待してくださったこともありました。このときはお手製のもてなしに感激しましたよ。それから盆と暮れにはお品を必ず送ってくださったのです。私は恐縮し、お返しをしていました。送ってくださる理由は「住ませていただいている感謝の気持ち」といわれていました。ちゃんと賃料は頂いているわけですから、そこまで気を遣わないでくださいとお願いしても「はいはい」といわれて、またその時期になりますとやはり送ってくださいます。
いつしか私の方から先に贈り物をするようになりました。こんな経験をしたものですから、私は年末に他の賃借人の方々へ、気持ちばかりの品を届けるようになったのです。ほとんどの方は恐縮されます。おかげさまで入居者の方々とは、いい関係になりました。ちょっとの心遣いが人間関係を良くする潤滑油になります。

別に品物でなくとも良いと思います。要するに忘れていけないことは、「感謝の気持ち」ではないかと思います。入居者の方がきちんと家賃を払ってくださるから賃貸経営が成立つのです。そのことに感謝だと思います。このことを教えてくださったあのお姑さんに感謝の気持ちを持ち続けたいと思っています。

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