最近いくつか既存不適格という物件が持ち込まれており、今までであれば自社買取および仲介
両方とも見送っていたのですが、改めて既存不適格の物件のもつ特性を考えてみました。
あわせて銀行の見解も聞いて見ましたので書いてみたいと思います。
そもそも既存不適格には大きく分けて2つの形態があります。
一つ目は、違法建築です。
4階建てで建築確認を申請しておきながら5階を建ててしまうというパターンです。
または駐車場で申請しておきながら店舗にしてしまうというパターンです。
二つ目は、建てた時点と法律が変わってしまって不適格になってしまったケースです。
これは、建築時は容積率が300%で指定されていたのに200%になってしまったがために
容積オーバーとなってしまったケースや計画道路が通ってしまったために敷地が削られて
容積率(建蔽率)オーバーとなってしまったケースなどです。
一つ目のケースの場合は取り組みにくいのですが、二つ目のケースは特に違法性がある
訳ではありません。
そして、二つ目のケースは古い物件が多いというのも特徴です。
古いということは、裏を返せば立地が優れているということです。
当たり前ですが、30年前、40年前に建ったアパートはいい立地にしかできませんから。
次に銀行の対応を見てみます。
ノンバンク以外全て当社が借入している金融機関の見解です。
某メガバンク:絶対に融資しない
大手地銀・大手信金:程度による(10%程度のオーバーであれば検討可)
第二地銀(2行):特に問題ない=融資する
某ノンバンク:全く問題ない=喜んで融資する
上記を見てもらうと面白い傾向がわかると思います。
金融機関の規模が大きくなると融資は不可になり、規模が小さくなると柔軟に
対応するということです。
考えてみれば当たり前ですが、容積率がオーバーしているからと言って物件の価値が
損なわれるということは全くありませんので、融資をしないというのはまず考えられないと
思います。
なぜ金融機関が融資をしなくなったか(以前は全ての金融機関が気にせず融資していた)と
言えば、原因は二つあります。
ひとつは、姉歯や東横インといった社会問題。
もうひとつは、3年ほど前のあるファンド会社が違法物件をファンドに組み入れていて、その
ファンドに融資していた新生信託銀行が金融庁から処分を受けたという事件のため。
いずれも、金融機関の恐れるところは、金融庁からの処分です。
その処分をどう考えるかが、上記の対応の別れと言っても良いでしょう。
ノンバンクの担当者の表現が的を得ていて、「金融庁の管轄でないですから」ということに
全てが物語っています。
私個人の見解ですが、立地の良い築古物件は積極的に買いでしょう。
融資さえ引ければ収益として回るし(しかも高利回り)、解体すれば更地価格が高くなります。
不動産=立地です。
但し、修繕については十分に確認しておく必要があります。