先日当社の取引を検討していた案件がありました。
売主が井上工業という建設会社で、その時点で帝国データバンク等の情報を
総合的に考えるといつ倒産してもおかしくないということで、取引を見送りました。
そしてわずか数日後の昨日、井上工業の破産が発表されました。
なぜ先日の時点で当社が取引を止めたのか、ということがポイントです。
条件は当然ですが倒産前の苦しい状況ですので非常に良かったのです。
まず取引の途中で売主が倒産してしまう場合は、当然ですが、手付金を入れていれば
その手付けが回収できなくなってしまいます。
ですので、手付金はゼロ(通常ゼロ契)で行うのが一般的です。
では、取引はできたとして、直後に倒産した場合はどうなるか?
これは、債権者からみて正常な取引であったかという調査の対象になります。
ここで万が一詐害性があれば、取引が無効(取り消し)となってしまう可能性が
あります。
その場合は売買契約自体が無効ということになりますし、調査の時間がかなりかかります。
そして、当たり前ですが、売主が倒産してしまう場合は、瑕疵担保条項が付いていても
意味をなさなくなってしまいます。
当然、倒産の前の物件というのは安く取得できるというメリットがあります。
しかし、大きな問題は、取引の有効性自体が問題となってしまう場合です。
今後、売主不動産会社の倒産がまだまだ続きそうです。
その中で、有利な取引ができることが望ましいのですが、一方でこのような問題もあるので
注意が必要となります。




