今日、19時30分からNHKの「特報首都圏」を見ました。今回のテーマ、それが「住宅ローンを払えない~日本版“サブプライム問題”の恐怖~」と題された内容。
大まかな内容は次のようなものです。
住宅ローンを過度に借り入れ、住宅(マンション、一戸建てのようなマイホーム)を購入した人の中で毎月の返済が滞り、不動産の売却を余儀なくされ、更に売却額が残債に到達しないため、売却してもなお、債務が残る、ということです。
番組ではこの背景には住宅金融公庫(現:住宅金融支援機構)や政府の緊急経済対策である「生活空間倍増緊急加算」が要因として挙げられる、としていました。
ちなみに「生活空間倍増緊急加算」は住宅金融公庫の融資額割増制度の1つで、従来の枠とは別枠で条件付きで融資枠が増額される、という制度です。その後、2001年度から「生活空間加算」という名称に変更されています。
つまり簡単にまとめると、番組の意図としては返済能力に疑いのある住宅購入者に対しても過度な融資を実行したことで、購入者の返済が追い付かず、住宅ローン破たんが起きたのではないか、その責任は政府にもあるのではないか、という感じです。
また番組では変動金利を選択した住宅購入者が金利上昇に伴い、返済額が上昇し、日々の生活費を制限しなければならない、という話題にも触れられていました。
更に銀行が住宅ローンを融資する際、変動金利の選択に伴う優遇金利のキャンペーンを打ち出し「金利上昇時の返済額などに十分な説明がなかった」という話がありました。
以上が大よその内容です。
皆さん、この状況(というかこの番組内容)をどう思いますか?
まず不動産を買うための融資を使う時、何を担保として借りるか?を考えなければなりません。ちなみに考え方の話です。
不動産投資の場合であれば、債務は個人にも及んできますが基本的には投資対象の不動産からの収益を返済原資としてローンを組みます。
一方、マイホームの場合は自身の収入からの返済を見込んでローンを組みます。
投資物件、マイホームともに将来の不確定な収入(賃料収入や給与収入等)を見込んで借り入れるわけですからリスクがあります。その見通しを見誤ると大きな痛手を被ることになります。
収益物件の場合は規模によりますが、買い増していけばその額が大きくなってきますので、インパクトも大きいです。
一方でマイホームの場合は数万円から十数万円、多くとも二十万円弱という毎月の返済が多いのではないでしょうか?ただマイホームのローン返済の原資はある程度、固定された給与収入ですから返済額の上昇はダイレクトに生活にインパクトを与えます。
私はまず、将来の不確定な収入を見込んでローンを組んでいる、という自覚が必要ではないかと思います。このまま年齢と共に給与が上がると楽観的に考えるのはナンセンスです。またその前提でローンを組む事は大きなリスクを抱えるのと同じことです。
また金利上昇によって毎月の返済額が上がった、という話が番組でありましたが、それは当り前の話と言えば、当り前の話です。基本的に銀行をはじめとした金融機関が融資を提供する際、商売としてやっている、という考え方が前提にあることを覚えておくべきです。ですから利益を追求している、というわけです。
ですから金融機関が言う事を鵜呑みにしたり、十分な説明をしてくれなかった、という前に、やはり自身でどんなリスクがあるのか、金利が何パーセントになったらどれくらい返済額が増えるのか、将来のことを見越して様々なシミュレーションをしておかなければなりません。
番組では、今後、金利の見直しが行われたり、優遇金利期間の終了を迎える人が多くなるという形で締めていました。
他では競売市場にマンションが多くなってきたという話もあります。今後、過度な借入をしてしまったマイホーム購入者が手放さざるを得ない物件が多く流通する可能性もあります。
以上、ほとんどの話はマイホーム購入者の話です。
ただ一方で、収益物件を購入した人の中でもこれまでのような話に当てはまるケースも少なからずあるでしょう。そうなった時、投資家としてどう振る舞うか、はこれから5年、不動産投資をする中で大きな成功の要因になるような気がしています。
株式会社ライフシーク
代表取締役 稲葉裕一郎
追伸:
ちなみに番組のタイトルでは「住宅ローンを払えない~日本版“サブプライム問題”の恐怖~」とされていますが、内容を見る限り、現在発生中のサブプライム問題とは本質的な意味合いが違うような気がするのは私だけでしょうか(笑)。
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