原油価格の高騰で様々な影響が出て来ている、最近、そんな話題でもちきりです。先日は漁船の一斉ストのニュースがありました。私自身、魚が好きなので、心配です(笑)。
原油価格の高騰が続けば、いずれ、様々なモノへの影響が出てきます。建築費の高騰という話はよく聞く話ですが、原材料費だけでなく、原油価格が上がれば、ガソリン代も上がるわけです。そうなると、建築現場へ向かう職人さんの経費も上がります。そして、その職人さんの生活費もあるわけですから、そうした意味では先日、ニュースの表現で「私たちは原油を食べている」と食物と原油の関係も良い過ぎではありません。
原材料の価格が高騰すると、それをコストとして上乗せして販売価格に転嫁される(はずな)ので、私たちの生活に必要なモノの物価も上がるわけです。
一方でマンションが売れない、というニュースが先日ありました。不動産経済研究所が発表した市場動向によると、6月の首都圏の新規発売戸数は前年同月比30.0%減の4004戸とのこと。この研究所は「地価や建築費の上昇分を発売価格に転嫁したことで、顧客の買い控えが続いている」ということです。
つまり、必ず必要なものの値上げは「値上がっても買わざるを得ない」一方で、必ずも今、必要ではないものについては買い控えが発生するわけです。
この考え方を不動産投資に置き換えてみた場合、様々な切り口が考えられますが、最も分かりやすいのが家賃でしょう。
家賃は築年数とともに下がる、と信じられていますが、インフレなど物価が上がれば、家賃も上がる、もしくは、下がるはずだった賃料が維持される、という現象が起きます。
(この詳しい話はこちらのDVDで解説されています)
http://www.sftd.jp/audios/015.php
これがインフレの波にしっかりと乗る、ということです。
しかしながら、全ての物件がこの波に乗ることはありません。
乗れる物件と乗れない物件があります。
乗れる物件はインフレの流れを家賃に転嫁できるかどうか、です。家賃は賃貸層では「必ず発生するもの」ですから、全ての物件で転嫁できそうですが、そうはいきません。
結論を言えば、インフレの恩恵を受けられる入居者が集まる物件は家賃の転嫁が出来ますが、そうでない入居者が集まる物件は簡単に転嫁できないでしょう。
言うまでもなく、通常、家賃は入居者の給与、学生の場合はバイト代もしくは保護者からの仕送りに依存しているわけです。ですから、給与やバイト代、仕送りの絶対額がインフレと共に増える入居者は転嫁できますが、逆は難しい、ということになります。
となると、今後、インフレを前提とした場合、どんな物件を選べば良いかというヒントが見えてきます。
近頃、ファンドやプロの賃貸業者が企画している物件に、狭いワンルームはほとんどないのではないでしょうか。むしろ高級志向。
長くなるので、この辺にしておきますが、確かに人口の推移なども大切ですが、経済全体を俯瞰しながら、今後、どんなターゲット層にどんな間取りのどんなエリアの物件を提供するか、を真剣に考えなければいけない時期に来ていると思います。
株式会社ライフシーク
代表取締役 稲葉裕一郎
|