先日、「ガイアの夜明け」でマンション価格が下落している、というテーマで放映されていました。放送内容はこちらでご覧になれます。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080617.html
一時期は「もっと価格が上がるだろう」と見込んで販売を停止していた新築マンション業界。それもつい半年前くらいの話です。それがマーケットが一気に急展開。今はモデルルームも閑古鳥が鳴いている状態、という話でした。その背景には様々な要素があります。しかしながら、新築マンションの販売に苦戦しているというのは今に始まった話ではありません。
マンション販売が活況だ、という話が出ていた頃から、実は売れ残りのマンションは結構あったわけです。実際に活況なのは、立地のよい物件の話で、郊外の立地優位性が劣る物件は少なくとも活況とは言い難い状況でした。
そして、それらの物件を抱えるディベロッパーが金融機関からの融資引き締めや地価高騰、原材料の高騰でダメージを受け始め、体力がなくなって倒産が表面化してきたのがこの数か月の話。倒産という形で問題が顕在化しただけの話で、実は前からこの問題は潜在化していましたし、この問題を指摘する業界関係者も多くいました。
そして今、マンション価格の下落という形で一般顧客(マイホーム購入者)に影響を与えてきています。
これは新築の話だけかというと、そうでもなく、新築マンション価格が下落する地域においては、中古マンションの価格にも少なからず影響するでしょう。新品が値下げしているのに、中古が値下がらないわけがありません。
しかしながら、これが一時的な短期の話なのか、長期の話なのか、がポイントです。
仮に短期の話であった場合、今後、価格が持ち直す、という事になりますので、今が買い時と言えます。一方で、長期の話で、今後も現在の値下げした価格がそのまま推移するという状況であれば、値下げしたからといって決して買い時ではない、という事になります。
この両者の差を見極めることが大切なわけです。
ガイアの夜明けの中で、購入予定者の方が「買い時が今かどうか迷っている」と発言されていらっしゃいました。しかし、この発言は本質を捉えていないような気がします。
正しい言い方としては、「このエリア・立地において、この物件は今が買い時かどうか迷っている」となります。
つまり、先ほどの両者の差は「エリア」「立地」の差であるわけです。
短期で転売するのであれば話が変わってきますが、マイホームもしくは投資用不動産という位置づけで考えれば、ある程度、長期で保有するという前提が個人の方であれば、あるはずです。ですから、今現在の価格変動も大切ですが、5年後、10年後の価格がどの程度の割合で推移するかの方がより大きなインパクトをもたらします。
仮に30%オフで売りに出ているマンション、そのままの価格で売りに出ているマンション、どちらがお買い得かということ、今現時点で見れば、30%オフのマンションと思うでしょう。
しかし、20年後、前者は二束三文の価格でしか売れず、後者が購入額の60%で売れるのであれば、後者の方がお買い得と言えます。
つまりマイホームでも投資用不動産でも、短期での価格変動だけを見るのではなく、長期での価格変動を見極め、そのバランスで購入の是非を決めるのが本来あるべき姿です。
ただ、残念ながら短期での価格変動は分かりやすいですが、長期での価格変動を見通すにはそれなりの知識とデータ収集、分析能力が必要とされます。このテーマに特化したサービスを今後、展開したいと考えていますが、本当の意味での資産価値に着目した不動産購入者が増えてくれば、日本の不動産マーケットもかなり最適化されるのではないかと思う、今日この頃です。
株式会社ライフシーク
代表取締役 稲葉裕一郎
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