こんにちは、竹之内です。
前回は融資についてお話させて頂きました。
今回は法人成りについてお話させてください。
私が法人成りを検討するきっかけになったのは、
参加している勉強会の先輩に物件を見学させて頂いた時のことです。
見学が終わり、ご自宅でお茶をご馳走になりながら、お話をしていると…。
先輩 :「うちは所得税・住民税・法人税・固定資産税など全ての税コストを××%で
経営しているんですよ。」
私 :「へぇ~(ボタンを押しながら)。そうですか。」(その凄さが全然わかっていない。)
家に帰って、我が家の税コストを計算してみるとビックリ!
ここで初めて、税に対しずぼらな経営をしていることに気づきました。
これが法人成りを検討するきっかけです。
(些細なことですが、経営の課題に気づくというのは大変に重要なことだと思いませんか?)
その頃は会社を辞めて、時間もたくさんありましたので、徹底的に勉強しよう!
ということで検討をスタートしました。
お世話になっている税理士の先生、勉強会の先輩方、
以前勉強会に講演に来て頂いた講師の方々、有名なFP、本など片っ端からアクセスしました。
すると、大きく2つ方式があることがわかりました。
管理会社方式と物件所有方式です。
前者は文字通り管理会社を設立して、管理を会社で行うという方式で、
最もポピュラーな法人成りですよね。
一方、後者は調査していて初めて知った方式です。
設立した会社で建物を買い取り、会社所有で経営する方式です。
そして、著名なコンサルタントや尊敬する先輩はこの方式を勧めてくれるのです。
ただ、尊敬する先輩だからといって、そのまま「はいそうですね。」
と受け入れることのできない私は管理会社方式と物件所有方式の
シュミレーションすることにしました。
そして、これもいつもの様に無謀な試みでした…。
だって、すべてのケースで税額を計算するのはただ事じゃない
作業と知識が必要だからです。
残念ながら、数ヶ月かけて作ったシュミレータ-は細かな間違いがたくさんあり、
途中で挫折してしまいました。
正確な税額は算出できませんでしたが、相当数字をいじったおかげで、
“どうしたら、こうなる!”という因果関係が頭の中でイメージできるようになりました。
つまり、会社の形態、会社の所有者、どちらの建物を譲渡するかなど
多数の組み合わせの中から最適な組み合わせが分かるようになったのです。
そして、法人成りの最後の検討が“検証”です。
法人成りしてみたけれど、効果がありませんでした…では笑えない話なので。
その大きなポイントは
① 会社で買い取る建物の譲渡価格を不動産鑑定士に鑑定してもらう
② ローンをどうするか銀行と協議する
③ 上記をふまえ、税理士に課税関係をチェックしてもらう
順番に説明しますね。
① 会社で買い取る建物の譲渡価格を不動産鑑定士に鑑定してもらう
これは贈与税の認定課税を避けるためです。
もし、通常の売買よりもすごく安い価格で譲渡した場合、
当局はその差額分の贈与があったとみなし、その差額に贈与税を課税しますので
注意が必要です。(逆に高い価格の場合も同様)
贈与税は所得税よりも税率が高いので、課税された場合はキャッシュフローが大変厳しくなります。もの凄い経営リスクですね。
では、“通常の価格”ってどんな価格でしょうか?
所轄の税務署で確認したところ、
「簿価ではなく、一般に流通する価格。市場で売れる価格。」だそうです。
土地ならば実勢価格というところでしょうか。
ところが、建物だけの流通適正価格を決めるのは実に難しい作業です。
そして、この価格を誤ると認定課税という恐ろしい事態に…。
多少費用もかかりますが、建物だけの流通適正価格という難しい値付け作業ですから
プロの不動産鑑定士さんに鑑定して頂くのが妥当だと思いました。
そして、その鑑定額ジャストで譲渡。
人によっては「半額までは大丈夫!」など様々な意見がありましたが、
私たちの目的は確実に長期的な利益を上げることですから。
脱サラリーマン以降は堅実な経営を嗜好するようになった気がします。
それと余談ですが、不動産鑑定は勉強会のメンバーの方に格安でお願いしました。(笑)
コストダウンできることはしっかりと!ちゃっかり者精神発揮です。
続いて、②ローンをどうするか銀行と協議する について説明します。
ローンを組んで建てた(購入した)不動産には抵当権がついていますよね。
この抵当権が設定されたまま、建物を会社に譲渡しても良いか?
ということを事前に銀行と相談しておく必要があります。
一応、法的に抵当権が設定されたままでも不動産の売買は可能ですが、
銀行さんから「契約の履行に重大な疑義が発生したから、すぐに全額返済してください。」
などと言われたら困りますよね?
これはそうならない為の確認です。
何人かの銀行員に聞いてみましたが、どう対処するかは銀行によって判断はマチマチの様です。
同じ条件(個人のアパートローン)での借換え(ほぼ、名義換え)や
法人用のローンへの移行など方法は幾つかあるのですが、ここで一つ注意すべき点があります。
それは、法人用のローンへ移行する場合です。
なぜなら、新設した会社はまだ一度も決算を迎えていない銀行にとって
信用を判断できない状態ですから、融資基準から外れてしまったり、
リスクの高い会社として高金利ローンになってしまう可能性があるからです。
節税ができても、その分利息を多く払えば本末転倒ですよね。
ちなみに、私たちの場合は格段の便宜を図って頂いたので、
ここでは詳細を申し上げられません…。関係者にご迷惑がかかると大変申し訳ないので、
お許しください。
最後が、③上記をふまえ、税理士に課税関係をチェックしてもらう です。
これは思い違いや計算ミス、常に改正される税法への対応不足などヘッジするためです。
何かを見過ごしていて、実は節税にならなかった…ではシャレにもなりませんから!
そしてたどり着いたのが、“私が100%出資した有限会社で弟が所有するInZEBRAを
買い取り、物件所有方式で経営する”法人成りが最適だという結論です。
(物件概要をご覧ください。)
尚、このスキームは“相当の地代”の取扱いなど、税法を熟知していないと思わぬ火傷をする
可能性もありますので、くれぐれも慎重にご検討くださいね。
今回は法人成りの検討までお話させて頂きました。
この件に関しては以前、勉強会で発表した資料がありますので、
何かの参考になれば嬉しいです。
次回は法人成りの実務についてちょっとお話させてください。
では!
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