こんにちは、竹之内です。
前回は本題から少し離れ、コストダウンの実例についてご紹介させて頂きました。
今回は本題にもどって、今回のプロジェクトの肝であるコストダウンの成果である
最終見積についてお話させてください。
壁にぶち当たっては作戦を立てる。という体力勝負のコストダウンもいよいよ大詰めになりました。
「下手な鉄砲、数撃てば当たる」作戦も虚しく、実質的な選択肢が残1社。
VE提案も「もうこれ以上どうしようもありません!!」という設計 田中くんの悲鳴。
さまざまな犠牲の上にコストダウンが進みましたが、いよいよ目標の7500万円には到達できないという現実が目の前に。(目標設定が間違っているから当たり前ですが…。)
そして、行き詰まった私は最後の一手を。
その作戦名は
「なんちゃって見積たたき合い作戦」
最後に、居ないはずの競合相手を設定して、最終の値引き交渉をという一か八かの作戦です。
この会社に辞退されたら計画が頓挫してしまうのに…。
一応、気持ちばかりの準備を行い、最後の見積をお願いしました。
気持ちばかりの準備にしたことはこんな感じです。
だんだんと姑息な手も常態化していますね。(笑)
・最後に残った2社という設定
・ここで、あと1社振り切ればゴールだという、最後の力を振り絞ってもらうため。
・営業マンを励ます
・社内合意が無ければ安価な見積を作ることは難しいと思います。
・そんな訳で、営業マンに社内調整を頑張って頂く為の励ましです。
・キーマンに訴える
・裁量権の限られた営業マンが作れる見積には限界があります。
・会社の上部へ行くほどに裁量は増し、安価な見積にハンコを押せます。
・社長さんにお墨付きを頂ければベストですね。
万策手を尽くした私は「これが限界だな…。」と全身で感じました。
目標に届かない自分の力無さに、くやしさがにじみました。
そして、提示額によっては「計画の中止も辞さず。」と腹をくくりました。
営利目的の計画ですから、目的を達成できない計画を進めても仕方ありませんから…。
北海道への出張中。タクシーの中でその電話を受けました。
最終提示額は 8300万円!
思ったよりも、かなり頑張って頂きました。
そして、即答。
「工事をお願いしたい」と回答。それと、これまで頑張っていただいたお礼を。
最初の見積もりから半年以上。既に、季節は冬を通り越して、春になっていました。
的確な目標設定がいかに大切で、難しいことだと言うことを痛感しました。
結局、建築費1億2000万円を8300万円(消費税別)にすることができましたが、
一方で見積合わせに半年もかかってしまいました。
その間の機会損失を考えると相当の得べき利益を逃していますね。
今回のやり方はそれなりに効果もありましたが、それ以上に失敗もありました。
自戒を込めて、注意点をまとめます。ご参考いただければ、幸いです。
①的確な目標設定は大変難しいこと
②見積、VE提案、その採用可否を検討するために設計士
と工務店に膨大な作業が発生すること
③普通の設計士はこの馬鹿げた作業に付き合ってくれないこと
④良い工務店ほどしっかりした見積(積算)をしてくれるので、膨大な作業が必要。そのため、見積に時間がかかること
⑤一方で、いい加減な工務店は紙一枚の見積で値段をすぐに下げてくる。恐らく、完成してから膨大な金額の追加見積が漏れなく付いてくると予想されること
⑥良い工務店とそうでない工務店の判断が大切(値段だけに目を奪われない)
⑦VE提案の中には「廊下と居室の段差」など入居者ニーズを良く理解していないと、採用の可否判断が難しいものがあること
⑧1ヶ月の利益より小さい額のコストダウンに1ヶ月以上かけるのはムダ
⑨半ズボンは見積依頼に適さない(笑)
コストダウンって難しいですね…。
反面、本気で取り組んでいたので、すごく楽しい充実感を感じてもいました。
皆さんはやり過ぎないように注意して下さいね。
次回は建築のお話をさせて下さいね。
では。
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