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不動産投資奮闘記
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- 第一回 - 第二回 - 第三回 - 第四回 - 第五回 - 第六回 -

 『キャッシュフロー大漁船にノレ!つり吉・三平の不動産投資バカ日記』
三平」の不動産投資経験記
三島 三平(みしま さんぺい)
都内在住のサラリーマン、35才、独身。独身フライフィッシングをこよなく愛し,週末は渓流へと通う.普段は快調に魚を釣り上げる(?)ものの、今回ばかりは、不動産の魅力をエサに同級生の修造さんに釣り上げられ、不動産投資の世界へと足を踏み入れました。初めての収益物件を購入したばかりのピチピチ大家です。
 <第一回> 不動産投資との出会い
  2004年12月末日。
クリスマスが終わり世間は年越しの準備へとスムーズに移行している。年末恒例のイベントの一つと言えば忘年会。
たぶんみなさんも自分の周りに形成されているコミュニティのそれに一つ二つは参加するだろう。

僕もそれに参加するために渋谷へと足を運んだ。
今回のそれは,男三人で構成される単なる飲み友の忘年会であるが,忘年会というよりは,何か不満を貯めつつあるサラリーマンが傷を舐めあうという,反省会に近いニュアンスで開催されているだけのことである。
場所は渋谷のお寿司屋さんである。年末ぐらい奮発しようという庶民的な発想でその場所に決めた。

お寿司屋さんは雑居ビルの地下にありトイレは共有設備である。そこはまるで年末の銀行の ATMのように人々が行き交う。
ビールを飲みすぎた僕はそのトイレへと向かった。用が終わりふと手を洗いおえ鏡を見ると,隣で手を洗う人の顔が目に映った。すらっとしたスタイル,きらりと光るメガネ。僕はすぐに理解した。彼が金田修造氏であることを。

彼との 9年ぶりの再会であった。相変わらずのメガネ,相変わらずの肩幅の広さ。どれをとっても当時の彼と一緒である。ただ少しばかり違っていたのは,彼の独特のオーラを感じつつも,それが少し変化しているのを明らかに感じた。
少しばかり苦労した?その時の僕はただそんな風に詮索するだけであった。

再会後彼と頻繁に会うようになった。理由は簡単である。同じ業界で仕事していたからである。彼は販売戦略を立て,僕はシステム構築や運用を行う。役割が違うからこそ,議論は白熱し、つきるところがなかった。
自然と彼と酒を酌み交わす機会も増えた。ある日,彼がこう言った。「君だから言うけど,僕はマンション 3部屋を所有する大家である。今後はさらに不労所得を増やし,50歳でサラリーマンを引退する。」と。彼と再会を果たしたあの日、彼のオーラに違いを感じたのはこのせいかもしれない。
9 年前、サラリーマンの頂上を目指し、ひたすら仕事にあけくれていた金田修造氏。
相変わらず仕事にはあけくれているようだが、目標はより具体的、より現実味のあるものに成長していた。

その時の自分と言えば株式投資を初めて 2年程度が過ぎていたところであった。株式投資を始めたきっかけは単純である。
お金に執着する人生は嫌だったが、お金に苦労して生きて行くのも嫌だった。少しでもゆとりのある生活や老後を送るため、何かしらやってみたかっただけである。
しかしながら、株式投資の煩雑さや市場の上げ下げに一喜一憂する日々にいささかくたびれていた。そんな中修造氏の薦めもあり、不動産投資について勉強してみることにした。彼は親切丁寧、かつ長年の経験により学んだノウハウをおしげもなく教授してくれた。
なんとお礼を言っていいかわからないぐらいであった。また、初心者向けの書籍をいくつか借してくれた。

書籍はいつもそうであるが、理想ばかり言っているような気がする。理屈は何となくわかるものの、借り手は簡単に見つかるの?頭金はいくら必要なの?入居者の管理ってどうすんの?など疑問だらけになってしまう。この時点での不動産投資への正直な感想はまだまだ現実味を帯びたものではなかった。

つづく。

 
 <第二回> エージェント
 

僕は仕事が好きである。多くの人がそうだと思うが、人生で最も多くの時間を費やすのが仕事である。したがって、これがつまらないことほど苦痛なことはないはずである。つまり、僕にとっての仕事とは単なる生活基盤の確立手段でなく、趣味の手前 らいにあるもので、その内容にこだわり、そしてそれに集中したい。

第一回でお伝えしたように株式投資をして2年ぐらいになるが、これにおいて一番辛いと感じていたことは、仕事に集中できなくなるような事象が発生することである。記憶に新しいところだと、ライブドアショックである。

僕の投資スタンスは単純明快である。安定かつ手放しで運用できる投資であり、それを探していた。それを実現できるかもしれない投資の一つとして、不動産投資に興味を持っていたが、相変わらずたくさんの疑問も抱えていた。

  − 物件はどう探すの?
  − 賃借人のクレームはどう処理するの?
  − 物件管理を安心して外注できる業者ってどう探すの?
  − 賃借人が自殺したら・・・
  − そもそも賃借人ってそんなに簡単につくの?
  − ローン金利は低くなっているとは言え、赤字になったりしないの?
  − 不動産取得税など税金ばかり取られる気がする・・・

それらを解決すべく、書籍を読み、疑問を修造さんにぶつけ、疑問は少しずつ解決していった。これは後になってわかったことであるが、当時修造さんは僕の質問攻撃に「回答するの、めんどくせぇ(本人談)」と思ってきていたようだ(苦笑)。また、常に二手三手先を考える彼はこう考えていたようである。

− 僕と三平さんの間に存在する「経験、知識、時間」の差を埋めるためには人的レバレッジを使うしかない.つまり,人的レバレッジ=プロに頼むこと
− 3年間の経験で解った事.「素人がいくら勉強してもプロには勝てない」という現実。不動産の多角的チェック方法、銀行融資、売買・管理へのトラブルへ対処等など

そこで、修造さんからエージェント制度を利用してみたら?という提案があった。
エージェント制度とは不動産投資道場が運営する投資家に不動産会社を紹介する仲介サイトである。複数あるエージェントの中で彼はレーサムリサーチ社を推薦してくれた。お恥ずかしい話であるが、僕はレーサムリサーチという会社を知らなかった。そもそも会社名にリサーチとつく時点で、市場調査会社?と思ってしまった。

昨今のインターネットの発展はすばらしい。
「レーサムリサーチ」と入力しボタンを押すだけで、Google様は僕に何でも教えてくれる、まずは公式ホームページを閲覧し、会社情報をチェックした。それ以外にあまりに情報がないことに気づくと、巨大匿名掲示板へと移行してみた。書き込み内容は実際に閲覧していただくことにして、正直な印象をお話すると「この会社、大丈夫?」と思わせる内容であった。

つづく。

 
 <第三回> 訪問
 

2005年4月下旬。
レーサムリサーチ社を訪問した。場所は新宿住友ビル 41階。新宿西口高層ビル街の中心にそびえ立つ由緒正しいビルである。高層階は東京を一望できるレストランを収容し、それらに直行するエレベータは大勢の人であふれていた。ある人は仲間と楽しそうに会話し、ある人は一人携帯電話を操作しながら。

僕はそんな人たちを横目に41階へあがっていった。受付に着き内線電話を鳴らすと、修造さんや僕を担当するという営業の女性が現れた。彼女に通されたのは夜景の綺麗な応接室であるが、何か陰気くさいものを感じた。たぶん、インターネットで得られた情報をもとに構成されたレーサムリサーチ社に対する第一印象がそうさせたのであろう。ソファーに腰を落とすといくつか不安がよぎっていった。これから拷問が始まり、不動産売買契約書に印鑑を押させられるのではないかと(笑)

面談は営業担当の板橋さん、そしてその上司の方とスタートした。会社説明から始まり、不動産投資の話へと続く。1時間以上一方的に話をされると、最後に投資目的などについて聞かれた。それについて僕はこう伝えた。

− 現在、東京近郊の賃貸マンションに住んでいるが、その近辺に自宅としてワンルームマンションを購入し、いつかその物件を賃貸へ移行
− もしくはその逆で、賃貸物件として購入しその後自宅として利用
− 万が一本業で貯蓄ができたら、セミリタイヤして実家へ戻る可能性もあり、セミリタイヤ後の安定収入としたい

今思うと投資をしたいのか自宅を購入したいのか、さっぱりわかない回答であるが、マンションという大きな買い物であり、当たり前であるがかなり慎重になっていたのだろう。

これに対する回答は「三平さんは不動産投資をしないがいいですね。」というものであった。この人は本当に不動産を売る気があるの?と思ったが、修造さんの紹介ということもあり、本音でアドバイスをくれているのかも知れないとも思った。こう答えた理由は以下であった。

− 初めての不動産投資である
− 自分とって住やすい家が他人にとってもいい家(貸し易い)とは限らない
− ワンルーム単体の家賃収入ではセミリタイヤ時において、たいした足しにはならない
− 実家に戻るなら東京でやる必要はない。ライフスタイルが変わるだろう

約2時間の面談で感じたことは、やはりプロであるということ。かなりの経験と知識を持っていることは、不動産投資のど素人の僕にもなんとなく感じるものがあった。また、悪い人たちではなさそうであると直感的に感じることができた。そこで、投下金額や年収などの基本情報を開示することで、投資シミュレーションをしてもらうことになった。いよいよこれからが本番である。

つづく。

 
 <第四回> 投資シミュレーション
 

2006年5月上旬。
投資シミュレーション結果を提示してもらうため、再びレーサムリサーチ社へと向かった。高層階のレストランへと続くエレベータは相変わらず混雑している。

人ごみが苦手な僕はそれを大袈裟によけ、オフィス階へと向かうエレベータへと向かった。この日も前回と同じ応接室へと案内された。

前回ほど陰気な感じはしなかった。前回の面談を通じて少し安心できたようである。
何よりプロのコンサルテーションを無料で享受できるのはありがたかった。

今回の面談も営業の板橋さんとその上司の三人だった。無造作に突き出されたストレートティーを見て、「ホットコーヒーがいいなぁ」と思いながらカップを手に取り一口つけた。いくつか軽い雑談をした後,本題へと入る。厚さが 5mmぐらいはある丁寧に印刷されたシミュレーション結果が目の前に差し出された。表紙をめくるといくつか注意事項が書いてあったようであるが、そこには目もくれず次のページをめくった。以下のような項目が簡潔にまとめられていた。

− 顧客情報(年収など小生の基本情報)
− 投資対象物件(投下資金 + 融資額から購入でき,かつ実在する物件が記述)
− 融資条件(融資が確実に受けられる金融機関とその融資内容)
− その他諸経費等(登記などの費用)
− 賃貸契約条件(毎月の賃料,管理費など)
− 投資効果(利回り.節税効果など)

真っ先に目に飛び込んできたのは利回りの値であった。数字は約6%代。ここ数ヶ月で修造さんや書籍から得た知識を元に投資対象物件 (都内の中古ワンルームマンション) というものを考慮すると無難な数字と思われた。しかし他方では、ここ数ヶ月の株式投資の実績と比較して魅力的な数字と思われた。ちなみにリスクマネジメントの達人、修造さんにご教授いただいた利回りの計算式は以下のようになる。空室や設備投資が発生することを加味した、かなり堅い実質計算式になっている。

        家賃 × 12ヶ月 × 0.8
    ---------------------------------- = 利回り
        物件価格 × 1.08

しばらくこのページを眺めた後、板橋さんから以下のような丁寧な説明があった。

− 投資対象物件は都心にある中古ワンルームマンションの区分所有で、価格は約1,400万円。駅から徒歩1分というすばらしい立地条件であること。非常に人気のある物件であり、既に数部屋は売却済みであること。管理人さん常駐で管理が非常に行き届いたマンションであること。
− 融資条件はある信託銀行の条件でシミュレーション。金利は約3%。レーサムリサーチ社のこれまでの実績から考えると、この条件での融資はまず間違いなく可能であること。

次ページからキャッシュフローへと続く。ローンの返済期間は20年。20年分のキャッシュフローがしっかりと記述されていた。不動産投資の知識と表計算ソフトの操作能力があれば単純にできる作業のかもしれないが、僕にとっては新鮮であった。また、レーサムリサーチ社の二人に55歳になっている自分を想像されているようで少し恥ずかしくも感じた。

最後は節税効果について記述されていた。節税が大きなメリットであることは修造さんから聞いていたし、書籍にも記述されていた。しかし、人それぞれ効果は変わってくるわけで、その効果がわかりにくいところの一つでもあったが、これについても具体的な還付金の算出まで行っていただいていた。こんなに国からお金を取り返せるのかと、少し高揚した。

こうして二回目の面談が無事に終了した。とは言え所詮シミュレーション。果たしてこの物件は本当にシミュレーション通りの収益を生み出してくれるのか?次回は実際に足を運び、物件を見学することになった。

つづく。

 
 <第五回> 物件見学 その1
 

投資シミュレーションの結果を受け、修造さんに相談することにした。彼は忙しい中、親切丁寧に相談に乗ってくれた。彼は大きく三つの点について指摘してくれた。

− 利回り。第四回でお伝えたした空室や設備投資を加味した計算式。
− 融資。レーサムリサーチ社の実績を考慮すると、都銀で2.8%前後の融資を実現してくれるであろうということ
− 設備投資。不測の事態に備え、資金を準備しておくこと。また、給湯器など大きな設備投資に発展する可能性のあるものは入念にチェックすること。

2006年5月中旬。この日は平日であったが有休を取得して、物件見学へと向かった。物件だけでなく、周辺の状況もじっくりチェックしたかった。庶民にとっては兎に角大きな買い物である。念には念を入れたかった。地下鉄を乗り継ぎ、レーサムリサーチ社との待ち合わせ場所、物件の最寄り駅へと向かう。物件はその駅から徒歩二分というすばらしい立地条件だった。近くににぎやかな通りを備えるこの街は、大正時代頃から花街として栄えた街。簡素な看板を掲げた料亭がひっそりとたたずむ一方、現代風にアレンジされた和風創作料理やどこにでもある居酒屋が数多く立ち並んでいた。

また、この駅の近くにはJRや複数の地下鉄の駅を収容するターミナル駅があった。少しは不動産投資の学習成果が出たようである。僕はあえて最寄り駅を利用せずに、そのターミナル駅で下車し、そこから物件へと向かった。そのターミナル駅から物件までの徒歩での所要時間の計測するためである。ターミナル駅からも徒歩圏内であれば、実際に賃貸する場合に有利な条件になると考えたからである。

最寄り駅に着くと、スーツの上着を人差し指に引っ掛け、その腕を肩に上げ、笑みを浮かべる修造さんが立っていた。実は修造さん、物件見学に付き合ってくれたのである。本当に頼もしく、ありがたかった。なんで彼はこんなに親切なんだろうと疑問にさえ思った。今思うと、この彼の親切な行為は僕が不動産投資の世界に踏み込んだきっかけの一つである。

しばらく二人で待つと、レーサムリサーチ社の二人がやってくるのが見えた。修造さんが同行することを内緒にしていたせいか、彼の存在を確認すると少し驚いていたようだった。いくつか会話をした後、四人で物件へと向かった。板橋さんに「これです」と声をかけられ、慌てて顔を上げると、築18年とは思えない綺麗なタイル張りのマンションが現れた。書籍には、マンションは管理しだいですばらしい状態を維持できると記されてあったが、正にそうだと思った。想像以上に綺麗な概観とエントランスに驚き、期待に胸を膨らませマンションの中へと入っていった。

つづく。

 
 <第六回> 物件見学 その2
 

物件見学の前日の夜、修造さんのアドバイスや書籍を再度チェックした。限られた時間で効率良く見学するため最低限のポイントを簡単に整理しておいた。とにかく目で見える範囲をしっかりと目に焼付けておきたかった。

− 室内設備。給湯器、ガスコンロ、エアコンなどワンルームマンションにおいて大きな費用となる設備の機種、状態、経過年数など。
− 共用設備。駐車場、駐輪場の管理状態や駐車している車種など。ゴミ捨て場の状態やゴミがきちんと分別されているかどうかなど。
− 管理人。住人やオーナーとしっかりとコミュニケーションをとることができる人かどうかなど。
− 住人。もし見学中に住人と遭遇することができれば、どんな人が住んでいるかどうかなど(人を外見で判断するのは良くないが….)。

以上、基本的なポイントを頭に叩き込んで見学に望んだ。そして、いよいよマンションの中へと入っていく。すぐ正面には管理人室があった。レーサムリサーチ社の二人は管理人らしき人と親しげに二つ三つ言葉を交わしていた。これまで相当な数の見学者をアテンドしたのだろうか。彼らの親しげな会話からそんなことを考えたりしてみた。

管理人から鍵を受け取るとエレベータで4階へと上がって行った。実際の物件は既に入居中だったため、同タイプの空室物件を見学させてもらった。部屋に上がると、設備のチェックを始めた。とにかく大きな出費となりうる設備は丁寧にチェックしようと心がけた。この点に関しては、修造さんに何度もアドバイスしてくれた。どうやら彼は設備において苦い経験があったらしい。以下は主な室内設備である。

− 洗濯機。無理やり設置した感じのある洗濯機。洗濯機はレーサムリサーチ社が賃料アップのために試行的に設置した。これにより数千円の賃料アップに成功したようである。設置して間もないため特に問題はないようであった。念のためメーカ名、機種をメモした。
− エアコン。これも設置して間もないため特に問題はないようであった。念のためメーカ名、機種をメモした。
− ユニットバス。少々狭いと感じたが、約 20uの部屋ということを考えるとそれ相応の広さであった。ひどい劣化等はなかった。
− キッチン。電気コンロとシンクがそれぞれ一つずつ。やはり少し小さいと感じたが部屋相応の大きさであった。
− 電気給湯器。まず縦が1mはあるその大きさに驚いたが、話を聞くとマンション建設以来一度も交換をしていないようであった。つまり19年前の給湯器であった。これに関しては不安を感じ、やはりメーカ名と機種をメモした。

設備以外には、部屋または廊下からの眺めや騒音、そして共用設備である駐車場を見学させてもらった。これらに関しては特に問題はないように思われた。約一時間の見学の後、物件近くの喫茶店で休憩をとりながら、物件について詳細な説明を受けることになった。

つづく。

 



 
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