| 2006年5月上旬。
投資シミュレーション結果を提示してもらうため、再びレーサムリサーチ社へと向かった。高層階のレストランへと続くエレベータは相変わらず混雑している。
人ごみが苦手な僕はそれを大袈裟によけ、オフィス階へと向かうエレベータへと向かった。この日も前回と同じ応接室へと案内された。
前回ほど陰気な感じはしなかった。前回の面談を通じて少し安心できたようである。
何よりプロのコンサルテーションを無料で享受できるのはありがたかった。
今回の面談も営業の板橋さんとその上司の三人だった。無造作に突き出されたストレートティーを見て、「ホットコーヒーがいいなぁ」と思いながらカップを手に取り一口つけた。いくつか軽い雑談をした後,本題へと入る。厚さが
5mmぐらいはある丁寧に印刷されたシミュレーション結果が目の前に差し出された。表紙をめくるといくつか注意事項が書いてあったようであるが、そこには目もくれず次のページをめくった。以下のような項目が簡潔にまとめられていた。
− 顧客情報(年収など小生の基本情報)
− 投資対象物件(投下資金 + 融資額から購入でき,かつ実在する物件が記述)
− 融資条件(融資が確実に受けられる金融機関とその融資内容)
− その他諸経費等(登記などの費用)
− 賃貸契約条件(毎月の賃料,管理費など)
− 投資効果(利回り.節税効果など)
真っ先に目に飛び込んできたのは利回りの値であった。数字は約6%代。ここ数ヶ月で修造さんや書籍から得た知識を元に投資対象物件
(都内の中古ワンルームマンション) というものを考慮すると無難な数字と思われた。しかし他方では、ここ数ヶ月の株式投資の実績と比較して魅力的な数字と思われた。ちなみにリスクマネジメントの達人、修造さんにご教授いただいた利回りの計算式は以下のようになる。空室や設備投資が発生することを加味した、かなり堅い実質計算式になっている。
家賃 × 12ヶ月 × 0.8
---------------------------------- = 利回り
物件価格 × 1.08
しばらくこのページを眺めた後、板橋さんから以下のような丁寧な説明があった。
− 投資対象物件は都心にある中古ワンルームマンションの区分所有で、価格は約1,400万円。駅から徒歩1分というすばらしい立地条件であること。非常に人気のある物件であり、既に数部屋は売却済みであること。管理人さん常駐で管理が非常に行き届いたマンションであること。
− 融資条件はある信託銀行の条件でシミュレーション。金利は約3%。レーサムリサーチ社のこれまでの実績から考えると、この条件での融資はまず間違いなく可能であること。
次ページからキャッシュフローへと続く。ローンの返済期間は20年。20年分のキャッシュフローがしっかりと記述されていた。不動産投資の知識と表計算ソフトの操作能力があれば単純にできる作業のかもしれないが、僕にとっては新鮮であった。また、レーサムリサーチ社の二人に55歳になっている自分を想像されているようで少し恥ずかしくも感じた。
最後は節税効果について記述されていた。節税が大きなメリットであることは修造さんから聞いていたし、書籍にも記述されていた。しかし、人それぞれ効果は変わってくるわけで、その効果がわかりにくいところの一つでもあったが、これについても具体的な還付金の算出まで行っていただいていた。こんなに国からお金を取り返せるのかと、少し高揚した。
こうして二回目の面談が無事に終了した。とは言え所詮シミュレーション。果たしてこの物件は本当にシミュレーション通りの収益を生み出してくれるのか?次回は実際に足を運び、物件を見学することになった。
つづく。 |