仕事の最大目的は、生活費の糧を稼ぐことでしょうが、できれば、その場限りのものより、将来的にも役立つノウハウ的業務がいいでしょうし、更に言えば、自分も楽しく、趣味と実益を兼ねられれば、理想と言えましょう。
(もっとも、趣味が仕事になった段階で、それは、もはや、趣味ではないという考え方もあるでしょうが。)
私の場合は、文系出身でもあり、製造業のような、「物」が資産の会社よりも、サービス業のような、「人」のみが資産といった業界の方がいいと思い、総合商社・金融(銀行・信託銀行・生命保険・損害保険等)に関心を持ち、結局、総合商社を第1志望としました。
総合商社は、全世界・全商品・全機能(製造・卸販売・金融・情報・オーガナイズ等)を有しており、好奇心の強い私にとって、面白いかなと思ったものです。
又、特に、総合商社については、「人」が資産であり、従業員は、期待される反面、大事にもされるだろうと、思いました。
(少なくとも、その当時は、そう思っていました。)
収入については、若気の至りで、当時は、あまり意識しませんでした。
(生涯所得ベースで、金融機関の3分の2と聞いたときは、愕然としましたが。)
昔は、金融機関も、土曜日は勤めで、業務も多忙だったと聞きましたが、最近は、週休2日制が定着し、不景気のせいで、そんなに業務も多忙ではないと聞けば、尚更です。
この不景気で、高給も見直されているとのことですが、それは、総合商社においても同じことです。
バブル崩壊後は、年収は、1割カットになり、賞与に至っては、ピークの半分以下に落ち込み、まだまだ止まるところを知りません。
特定の企業に就職したとして、やはり、ノウハウ的な業務をやった方が、自分のスキルアップにも繋がると思います。
私の場合には、管理協力部門一筋となっています。
最初は、審査部門で、信用管理・法務業務を行いました。
信用管理業務とは、取引先に、掛売(代金回収が商品引渡後となる取引形態)、等、信用供与を行う際、取引先の財務内容・業績・資金繰り等、総合的に、信用力を分析するものであり、そのノウハウは、自社の分析にも役立ちます。
次に、内部監査業務を行いました。
監査業務は、法令・規則関係、会計関係、業務関係と、大きく、3つのカテゴリーに分かれます。
経営者の立場に立って、自社の状況をチェックする為、幅広い周辺ノウハウを得ることができます。
その時、業務命令で、「内部監査士」資格を取得しました。
その後、内部監査の中にあっても、「システム監査」という概念が芽生え始め、私の勤務先でも、「システム監査班」なるものが創設されました。
ただ、なにぶん、「システム監査」という概念自体が新しく、勤務先内に、そのノウハウを持った人もいなかった為、内部監査部門から、情報通信システム部門に、実地研修の形で、3人派遣され、ノウハウを学ぶこととなりました。
当初、9ヶ月の予定が、更に、半年延びた上、私については、そのまま、情報通信システム部門に、正式に、移ってしまい、あと2人は、内部監査部門に戻りました。
丁度、研修期間が終了する間際に、業務命令で、「システム監査技術者」資格を取得しました。
この資格については、「情報通信システム業務」と、「監査業務」と、両方のノウハウを必要とし、実務経験5年以上の受験資格目安となっていました。
「監査業務」については、ある程度、業務に携わっていましたが、「情報通信システム」については、全く、白紙の状態で、9ヶ月の実務研修程度しかタッチしていなかった為、結構苦労しました。
正式に、情報通信システム部門になった後において、ハード管理・経費予算管理・システム監査・関係会社管理業務等に携わった後、情報通信関係の関係会社へ出向となりました。
この会社においては、契約・予算業務、総務・経理業務、内部監査業務、情報セキュリティ・個人情報保護業務等に携わりました。
この時点で、業務上の必要性により、衛生管理者(第2種)・防火管理者(甲種)の資格が必要となり、取得しました。
以上に通じて言えることは、なるべく、日常の業務に関連したノウハウを身に付けることが望ましいということです。
何故ならば、第一に、即業務に活用できるといった具体的目標がある為、漠然とした目標よりもやりがいがあるということ、第二に、現在の業務に係わりがある為、比較的、ノウハウを取得し易いということ、第三に、時間的・経費的な面等において、職場の理解・協力を得やすいということ、等のメリットがあります。
逆に、注意すべき点としては、第一に、業務関係に限定してしまうと、その対象の視野が狭くなってしまうということです。
第二に、日常の業務と普遍的ノウハウ(資格等)は、違う部分も多いということです。
日常の業務というものは、特に大企業の場合、一会社全体業務の一部分しか携わっていないと共に、その業界・会社特有のやり方で、他業界・他社では通用しないやり方もありますし、逆に、試験の場合、理論中心で、実務とかけ離れた場合もあるからです。
即ち、日常の業務ができても、試験に受かるとは限らないし、逆に、試験に受かったからといって、すぐに、日常の業務ができるとは限らないのです。
第三に、職場との関係においては、変なプレッシャーがかかる可能性もあると共に、人によっては、資格等は、マイナス評価する場合もあるということです。
以上のように、長所短所があるため、短所に留意しつつ、長所を生かすように努めればいいと思います。



