僕のところにきた質問で、物件を購入する前の方は是非覚えておいてほしいことをご紹介します。
【Q】
私は昨年6月に一棟目の不動産を購入しました。
これから初めての確定申告です。
私はできるだけ勉強&研究しようと思い、物件を購入する前にも、
セミナーや教材にお金を掛けていますし、遠方の物件を見に行くために、
かなり交通費を使いました。
この方ような場合、収入が入るまでの支出は、経費に入れることができるのでしょうか?
【A】
物件を買って収入が入るまでの支出は、基本的には経費にはなりません。
経費とはならずに「開業費」という繰延資産というものになります。
「開業費」の要件としては、
(1)業務に関して支出する費用で、かつ、その支出の効果が支出の日以後1年以上に及ぶこと
(2)資産の取得に要した金額とされるべき費用及び前払費用でないこと
(3)事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用
この3つの要件を満たせば、開業費にできます。
そして原則として、5年間で均等額を取り崩して経費となっていきます。
「原則として」というのは、商法上5年間均等償却とされていて
税法上はいつでも、いくらでも取り崩してかまわないのです。
ですから購入時などの諸経費がかかる初年度は取り崩さずに置いておいて
利益がでそうな年に全額を取り崩しても構わないのです。
この開業費をうまく使うことができれば、税金もある程度コントロールすることができますね。
そのためにはしっかりと使った金額は、領収書などを取っておき、整理しておくことです。



叶 温(かなえ ゆたか)

Y.N さんからのコメント
個人事業主でSEをしており、毎年確定申告をしています。
私も不動産投資を始めようと思い、書籍代や、セミナーや物件探しのための交通費等のお金をかけています。
ですが、不動産をまだ所有していません。
このまま、今年の間によい物件が見つからず、不動産所得を得られなかった場合、これらのお金は経費としては認められないのでしょうか?
その後、物件を購入し、不動産所得を得たら、前年までにかけた経費を計上できるのでしょうか?その場合は、開業費になるのでしょうか?
投稿者: Y.N | 2008年7月27日 14:57
不動産投資専門税理士 叶 さんからのコメント
Y.N 様
開業費は記事に書いてある通り、
「事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用」ですので、「特別に支出」したものであれば前年までの支出も開業費にできます。
ただこの「特別に支出」した費用の中に何が含まれるかは、人によっても違うので明文規定はありません。
一般的に通常の旅費交通費などは「特別に支出」したとは見られないのが一般的な見解です。
投稿者: 不動産投資専門税理士 叶 | 2008年7月28日 17:37