GPI(グロスポテンシャルインカム=潜在総収入)ってご存知でしょうか。
金融工学的な投資分析を学んだ方であれば分かりますよね。
投資分析を行う場合に①満室で②滞納が無くて③相場の家賃はいくらかということをまず入り口に据えるわけです。
大事なのはこの「③相場」。
たとえ、現在満室で運用されていても引渡しを受けたとたんにごっそり退出してしまう場合もあります。中には、高く売るために高い家賃で身内を入居させているという詐欺まがいの悪質なケースもあります。
レントロール・賃料の一覧表などを見ると何号室がいくらで貸しているかということがわかります。高い部屋が昔から貸している部屋で、
最近決まった部屋が安ければGPIは最近決まった部屋の家賃から類推する必要があるでしょう。いわゆる満室想定家賃は現在空室の部屋が想定賃料で成約したら総額の賃料はいくらになるかということですから微妙にニュアンスが違います。
相場を調べるにはネット検索の他には、現地の近くの不動産業者に聞き込みをしたり、査定を依頼するのが一般的でしょう。
ただ、ネット検索も業者の調査も一長一短ありますので上手に組み合わせて使うとよいと思います。
何時間も掛けて現地に調査に行ったものが、出発前にちょっと調べれば行くまでもなかったりすることもあります。投資不適格の物件を見に行っても時間のムダですよね。
さらにせっかく行って(あるいは電話をして)聞き込みする業者、もっと言えば業者の担当によっても精度が違いますから「近隣業者数社に聞き込み」というのもこれだけでは片手落ちです。
今朝も現在検討中の1Rマンションの現況賃料6.1万が「物件を見に行ったついでに業者の聞き込みをしてきたら上は6.5万、下は4.8万といわれました」と相談を受けました。
早速ネットで検索したところ4万円台後半の物件がごろごろ出ていましたので4.8万を採用というのが恐らく正しいところでしょう。聞き込みだけの判断であれば中をとって現況の6万円を採用ということもありえたわけです。
恐ろしいことです。
私の場合、GPIを設定する場合の簡易的な賃料査定はこんな感じで進めています。
1)「Home’s家賃相場」で当該駅の募集中物件を把握
2)同じく「レインズ」「アットホーム」で募集中と成約を把握(成約賃料については不動産業者でないとデータが取れないので皆さんは物件を紹介してくれた業者さんに頼んで情報提供してもらうと良いでしょう)
3)乗降客・地域人口・年齢区分・持家比率で賃貸需要のボリュームの大小をつかみ、現在出ている物件数と比較して需給状況の仮説をたてる(強含みか?弱含みか?)
4)恐らくこのぐらいではないだろうかという賃料を①繁忙期:楽観的②閑散期:悲観的③通常期:平均的という3レベルで仮定。
5)この仮説を元に、近隣業者への聞き込みを行う(最低3業者)。仮定との乖離が大きい場合にはその理由を聞き込む(大事)。
最初は大変だと思いますがGPIの設定が全てのスタートですし、この作業をおこなう経過のなかでNOI(ネットオペレーティングインカム=営業純利益≒ネット収入)を出すために必要不可欠な空室率の設定もより正確に出せるでしょう。
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