| 皆さんはリクルートが発行しているフリーペーパー、「R25」をご存知でしょうか?
「オトコを刺激する情報マガジン」と題して政治や経済、食、スポーツ等のカンタンな記事が載っています。フリーペーパーとはいえ、内容は充実。オモシロイです。私は個人的には最後のページにある石田衣良氏のエッセイが一番好きです。逆に言えば、これを読みたいがために、「R25」を手に取る、という感じです(笑)。
さて、確定申告の準備をしている方も多いと思います。
その中で理解に苦しむことが多々あるのが「減価償却費」です。一旦理解してしまえば、なんてことはないこの考え方ですが、理解するまでには多少の努力が必要かもしれません(笑)。
せっかくなので、減価償却費とは何か?
を私なりの視点で考えてみます。
まず、減価償却費とは、建物のように時間の経過と共に目減りしていく(古くなっていく)資産を使用可能(と思われる)期間(これを耐用年数といいます)で償却し、その償却額を費用計上する場合の経費です。
と、書くと難しいですね(笑)。
他の視点で見てみましょう。
例えば、株を100万円分、買ったとします。
結果、100万円の現金がなくなり、代わりに100万円分の株が手元に残ります。
これは単に資産の形が変わっただけで、その人が100万円分の資産があることに変わりはありません(もちろん、株価は変動しますので、時間の経過と共に目減りするかもしれませんし、増えるかもしれません)。
では、この取引を税務的な面で考えた場合、100万円の現金で株を買ったからといって、100万円が損金、とは思いませんよね?
なぜなら、現金資産が単に株に変わっただけですから、(株価に変動がなければ)資産額には変わりはありません。
これと同じように、不動産投資をして、土地と建物を3000万円で買ったとしても、それは3000万円の現金の代わりに3000万円分の土地と建物を交換したに過ぎません。(分かる方向けですが、BS上で、流動資産がマイナスになり、固定資産がプラスになったに過ぎませんので、BSの資産額に変化はありません)。
よって、資産の形を変えただけでは、損金として考えられない、となります。
が、しかし。
土地は(土壌汚染などを省けば)劣化しませんが、建物は時と共に古くなります。結果、資産価値は下がります。同じ建物でも、新築で建てた今の状態と比べ、30年後の建物の資産価値は明らかに目減りします。
これと同じことを株に置き換えてみれば、株自体の資産価値が時間の経過と共に目減りする事と同じです。つまり、今、1000株持っていたとしたら、株価変動があれど、1年ずつ、100株ずつなくなってしまう、みたいなものです(笑)。1株100円なら、1000株で、10万円分ですが、5年後に1株130円になったとしても、年間100株ずつなくなりますので、500株しかなく、合計、65,000円分になってしまいます。
(一応、誤解を招く可能性があるので、付け加えておきますが、これはあくまで減価償却の考えがベースになっていますので、あしからず)
これでは損も甚だしいですよね?
だったら現金で持っていた方がいいと思うかもしれません。または株として、債権として資産を持っていた方がいい、と感じるでしょう。
そこで出てくるのが、減価償却です。
建物のように時間の経過と共に資産価値が目減りする資産は、その資産の種類によって決められた目減り(するであろう)のスピード(つまりは耐用年数)を勘定して、目減りするであろう額を損金扱いにできるわけです。
よって、先ほどの株の例で言えば、その株の「耐用年数」は10年となります。
ここからは中級編です。
よって、今の時点で3000万の現金(流動資産)の代わりに、土地・建物(固定資産)に代わるわけですが、その額は減価償却によって目減りするわけです。
しかし、土地・建物からはテナント収入が得られるわけですから、BS上ではなく、PL上に加算されていきます。PLに加算された収益は、次のBSに跳ね返ってきます。つまり、結果的にBS上の資産額は増えなければ、不動産投資をしている意味はありません(節税効果を狙っているなら別ですが)。
逆に言えば、減価償却費を上回らないPL上の収益であれば、結果的にBSがどんどん小さくなります。
たかが「減価償却費」ですが、その背景にある考えや、それから派生する財務的なことを考えると、どんどん発展しそうな気がします。
うーん、どうでしょう、この説明。
最近、いかに分かりやすく説明できるか、に命をかけているので(笑)、既に減価償却費を理解されている方からみて、分かりやすいかどうか、更に減価償却費の考え方について知らない方が分かったかどうか、などを、コメント頂ければ幸いです(笑)。
今日(土曜日)の東京は晴れ。
休日に天気が良いと気持ちいい気分になりますね!
2006年2月11日 稲葉裕一郎 |